月の満ち欠けや季節の移り変わりを愛でる陰暦の暮らし方が金沢では
まだ残っている。「紫陽花縁起」もその1つ。
まちの記憶の豊かさは、金沢の大切な資産だ。
新幹線開通で沸く金沢だが、ざわめきのなかで陰暦の暮らし方が
消え失せないよう心したい。
真夏の土用の正午(または真夜中の12時)に紫陽花の花房を切って
半紙にくるみ、水引で結んで玄関先に下げておくと縁起がよく、商売も
繁盛する‥‥という言い伝えがある。
その際の紫陽花は、他所の家のものでなくてはならない。
今年も茶房犀せいに集う仲間たちが土用の丑の日(7/24)の正午、
紫陽花摘みを楽しんだ。